女性 45~49歳 無職
まだ夫が社会人になったばかりの25年前のことです。
港のあるその町では、水産加工の工場がたくさんありました。
私も収入を増やすためにと選んだのが、水産加工のお仕事でした。
それはお魚の鱈(鱈)をすり身にする作業でした。
仕事は超カンタン、鱈やロウソクぼっけの頭を切り落とすだけなんです。
そこには、中学を卒業と同時に他県から、集団就職されて、その町で結婚し40年間そのお仕事を続けていらっしゃるご婦人(おばちゃん)方が大勢働いていらっしゃいました。
私の失敗は、そのベテランのおばちゃんたちに負けないように精一杯の努力をさせていただいたことでした。
40年ものキャリアの腕に勝てる訳はありません。
でも私は包丁をビカビカに研ぎ一心不乱でした。もしも、軍手と金属の網の手袋(支給される)をしていなければ何本、左手の指を切ったか分かりません。
だんだんおばちゃんたちの中には、私の包丁を見に来てくれる人もありましたが、お昼休みのご飯のときには私はいつも一人ぼっちでした。
ところが私より数日遅く入っていらっしゃった30代のご婦人は、私とはまったく違い.馴れない手つきで、やっと一匹切ると私は4匹位切るというほど遅いのです。
でも彼女にはおばちゃんたちはとても優しく「マルマルちゃんこっちおいで一緒に食べよう」と声を掛けるほどでした。
初出勤の日「お前なんで昼までしか働かねんだ」と聞かれ「主人が午前中だけにしなさいというものですから」と答えると「とんでもねー旦那だなー」と乱暴な口調のおばちゃんがおられ、まだ若かった私はムッと来てしまったのでした。
次回への対策
やはりお仕事は和気藹々と楽しくが一番ですね。
お仕事効率よりも仲良く楽しくさせていただけばおのずから、成果も上がります。